院長ブログ

マンソン裂頭条虫

2008.10.29

腸の中に住む寄生虫で、その成虫は「きし麺」のような平べったい姿をしています
しかも成虫の長さは、1mを超えるています
この虫に感染すると虫の寄生数にもよりますが、無症状の時もあれば粘液便や血便を起こしてしまうこともあります
虫卵は、わかりやすい形をしています

昔は下剤効果のある駆虫剤を飲ませたので、投薬後に肛門からいっぱい出て来たのですが…
今は腸の中で虫の体が溶けてしまう薬を使用するので、虫を見ることはできません
ただ瓜実条虫駆除に使用する約6倍量を投与しなければなりません
そのためか、とても駆虫しにくい特徴を持つ寄生虫の一つになっています

マンソン裂頭条虫の感染は、犬や猫がカエルやヘビを食べることから起こります
カエルやヘビは、田んぼに住む「ケンミジンコ」からに感染します
カエルを食べる食癖のある犬や猫で、感染が見られます
犬や猫から、直接ヒトへは感染しません
しかしヒトも、カエルやヘビを生で食べると感染する危険性があります

佐倉は田舎で、田んぼも多いので感染の危険性は高いかもしれません
しかしこの頃はあまり見られず、時たま検便で虫卵が発見されるくらいになりました

過去の記事をさがす