院長ブログ
骨関節炎
2007.07.14
「歳かな?この頃、膝が痛いんだよ。」
「そう、私も肘がねぇ・・・お互い歳をとりたくありませんね。」
こんな会話が交わされるのを良く聞きます。
このように関節炎はヒトでは珍しくありません。
では、犬ではどうでしょう。
実は成犬において5頭のうち1頭以上に、この関節炎が起こってると言われています。
ただ、比較的高齢の犬に多く見られるので、飼い主さん達は「老化現象、歳をとって動きが鈍くなった」と勘違いされていることが多いのです。
これが、関節炎が見逃されている大きな原因の一つです。
関節炎は、一つまたは複数の関節に起こる慢性の痛みを伴う病気です。
一度この関節炎が発症すると治癒することはなく、生涯にわたり管理が必要です。
病気を見つけだすには、一緒に生活していて犬のことを良く知っている飼い主さんの観察が非常に大切です。
微妙な体の動きの違いを見つけだし、適切に診断・治療してあげることが必要です。
もちろん早ければ早いほど、家族の一員として楽しい生活がおくることができます。
【症状】
・歩きたがらなくなったり脚をひきずったり、歩き方がおかしい
・散歩中に疲れ易くなったり、歩くのが遅くなった
・運動中に座り込んだり、運動後しばらく動かない
・立っているより座っていることを好む
・脚をさわると痛がる
・階段の上りを嫌がったりジャンプしなくなった
・動作が鈍くなったり、横たわることを好む
・起き上がるのに時間がかかる、起き上がるのが困難
・以前ほど遊ばなくなった
・関節の部分を繰り返し舐める
・これといった原因が無く見えるのに鳴く