院長ブログ

猫の乳腺腫瘍

2020.07.16

癌の治療も頑張っている、千葉県佐倉市の『若山動物病院』院長・若山正之です。
腫瘍で有名なのは乳腺腫瘍、これはオッパイにできる腫瘍です。
女の子に出来る腫瘍と思うかもですが、極まれに男の子にも診られると文献に掲載されてます。
猫ちゃんに出来るの腫瘍の中では結構多い方になりますが、私の診療生活約50年間で男の子には、、まだ診たことはありません。

多くの猫ちゃんの乳腺は、八つです。
そのためか乳腺腫は、幾つかの乳腺に同時に出来ることがあります。

猫ちゃんの乳腺腫のほとんどが、悪性と言われます。
本当に良性は少ないかもです。
しかも乳腺はリンパ節や肺への転移が多く、また内臓への転移も診られます。
肺に転移し胸水が溜まり、息苦しくなってしまうこともあります。
そのため、早期発見が大切になります。

乳腺腫は、皮膚のシコリとして体の外から見つけやすい腫瘍の一つです。
しかしシコリが出来ても、初期のうちは猫ちゃんは気にする様子はあまりありません。
そのため飼い主さんが無意識に触った時や、撫でた時に発見することが多いようです。

また腫瘍が大きくイゴイゴした腫瘤となり、腫瘍の表面が崩れ潰瘍状になりジクジクして見つかることもあります。
そこまでになると、寝床が汚れていたり患部を気にしてか舐める姿を見ることもあります。

お腹にも毛があり乳腺腫は見た目ではわかりませんが、触れば見つけやすい腫瘍です。
全ての病気は、早期発見と早期治療が大切です。
だからこそ、定期的に触ってあげましょうネ!

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