院長ブログ

急に老けた猫

2019.04.23

全身がフケだらけで、皮膚が分厚く腫れてゴワゴワになった猫が来た。
見るにみかねた方が、保護したのである。
保護された方が言うように、見た目は死にそうな感じである。

早々に皮膚の検査から始めようと、ケージを開けようとしたら
「触るんですか??」
と診察を中断するかのような感じの言葉に
「触らないと、診られないじゃないですか?」
と対応!

保護された方の、
「ハァ〜〜〜」
とのため息混じりの返答を待たずに、診察開始!

検査の結果は、やっぱり『疥癬』
猫ちゃんの皮膚には、ダニの一種である『ヒゼンダニ』が大勢で住んでいたのである。
顕微鏡のモニターに映る虫の姿を見るだけで、全身がザワザワとしてくる。

実際に、腕がチクチクと痒い!
なぜって、人も『ヒゼンダニ』が皮膚に住む猫に触ったら感染するからである。
場合によっては、激しいかゆみを起こすこともあります。
ただ、触った場合には即手を洗えば大丈夫!

このダニが猫ちゃんに寄生すると、最初に顔や耳に脱毛・フケが見られます。
これはダニが皮膚の角質層に穴を掘り卵を産み増殖するので、皮膚が硬くガサガサになるからです。

脱毛・フケ、また発疹などの病変は時間とともに広がり、背中や腰、手足まで見られるようになります。
またそれに伴い皮膚は分厚くなりシワもでき、まるで急に老けてしまったかのように見えます。

激しい痒みから病変部を掻きむしってしまうため、皮膚はタダレてしまいます。
これはダニが皮膚を壊したり穴の中に住むダニのウンチなどにより、そこに「炎症反応」が起きてしまうからです。
またその部位に出血までも見られると、まるで事故にでもあったかのように思えてしまうこともあります。

感染は、接触によるものです。
猫同士が直接接触しなくても、同じ場所で寝るなどしても感染します。
また衛生管理がしっかりしてない施設やペットホテル、トリミングサロンでの感染もあります。

治療はダニ駆除薬を投与して、駆除します。
無理かもしれませんが、シャンプーすると体のフケやダニが落ちて早く治ります。
また皮膚が化膿してる場合には、抗生物質を投与することもあります。

感染していても何ら症状を示さないこともあるため、同居猫が無症状でも感染している場合もあるため注意が必要です。

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