院長ブログ

不調の原因は血液検査結果じゃわからないこともある

2022.09.27

心臓病で腎炎の子の相談を受けたのが、先月。
「1週間も食べない、どうにかしてあげたい!」
と言う飼い主さんの強い希望から、診ることになった。

検査結果を見せて頂くと末期腎不全で貧血、しかも肝障害も。
なるほど心臓からの雑音もすごいし、呼吸も悪い。
これでは食べられない・・・

そこで、いつもの持論の説明。
飼い主さんからしたら眼が点の内容だろうが、理解できるように丁寧に解説。

内服薬は今まで飲んでいたものを使っていただき、早々に治療の開始。
その結果、食欲が出て動きまでが良くなった・・・

そして今日、でも体重も増えていたんです。
飼い主さんからしたら「こんなことで食べるようになるの?」と

病気で食欲が無いと、どうしても検査で悪い部分に眼がいってしまいます。
この子の場合は、赤血球、腎臓と肝臓の数値が悪かったんです。
腎炎病は悪化するに従い、食欲が落ちていく病気です。

おきく

しかし食欲が落ちる原因は、血液検査結果では見えない部分にあることもあります。
その原因が、痛みだとしたらどうでしょうか?

例えば腸の動きが悪くてお腹が張っているとか、歯や口内炎などのトラブル、関節の痛みなどです。
このような痛みは、血液検査じゃわかりませんものね!

慢性の腎炎になると、オシッコをいっぱいするようになります。
その分、水をいっぱい飲まないと脱水になってしまいます。
脱水は怖いですよね!
脱水から、腸にトラブルが起きてしまいお腹を痛がることいがあります。

また口の中にトラブルを持つ子、例えば歯周病は体のあちこちの機能を落としてしまいます。
その歯周菌を減らても、体に大きな変化をもたらすことがあります。

椎間板ヘルニアも、そうです。
腰痛や首痛も食欲が落ちたりします!

体調不良の場合には、他に原因が無いのか?
それを見つけてあげることが、とっても大切になります!

そうそう
メンタルから食欲が落ちてたなんてことも、ありますヨ!

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