院長ブログ

咳き込み

2019.07.20

咳で来院する子が、よくみられます。
「コンコン」と咳する子、「ゴホゴホ」とオヤジくさい咳をする子。
咳には、様々な症状があります。

咳は、空気の通り道が過敏になり様々な刺激に反応して起こります。

症状としては単純そうに見える咳ですが、その原因を調べるのに苦労することがあります。
それは咳の原因が、様々だからです。

咳の仕方や症状、また病歴から原因がわかる場合もあります。
しかし、胸のレントゲン写真や血液検査が必要となることもあります。
またウィルス検査や砂金検査をすることもあります。
特に子犬と老犬の咳は、やっかいです。

一般的な咳は、気管支に炎症が生じると起こります。
温度差が原因の咳、興奮したり運動すると出ちゃう咳、アレルギーが原因の咳、咳の原因は色々です。
この頃は、ハウスダストが原因とも言われたりもします。

先日、ヒトでは百日咳を起こしてしまう菌が原因で咳をしていた子がいました。
百日咳はヒトでも咳が長〜く続く感染症です。
このワンちゃんが咳をしていたときに、その家のご主人も結構苦しそうな咳をしていました。

咳込みの治療では、吸入剤が使う事がよくあります。
吸入剤には様々な種類と使い方があり、それらは症状によって使い分けます。

今日は心臓が悪く、血液の流れがスムーズじゃないことから出る咳の子の吸入処置が続きました。
この子たちは、健康診断で心臓病が見つかった子たちです。
しかも日に1回か2回しか咳をしないんですが、でもでも飼い主さんは心配心配大心配!
そこで吸入なんですが、この処置で咳が無くなるそうなんです。

この子たち、健康診断で異常が見つかった子たちです。
X戦検査で心臓の大きさと形を超音波検査で心臓の中を診た子たちです。
その結果「僧帽弁閉鎖不全症」
この病気は、本当に実が奥深い病気なんです。

でも症状は進まないようにすれば、長生きできる病気なんです!
ワンちゃんの長寿は29歳!目指せギネスブックです!!

咳き込みは、単純に呼吸器だけの病気じゃありません。
そこが奥深いんですよね!

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