院長ブログ

脱水は怖い

2019.08.11

作日、嘔吐と下痢でグッタリしてしまった子猫を預かった。
眼が開いたくらいのときに2頭一緒に保護され、保護された方の必死の看護で大きくなってきたのでだが・・

この暑さのせいかウィルスや感染の感染が原因なのか、2頭とも同時に吐き気と白い水様下痢便になってしまいました。
しかも具合が悪くなる数日前に、もう1頭保護したばかりのことです。

下痢や嘔吐を引き起こす病気としては、感染や炎症性の腸疾患、腸閉塞、膵炎、アレルギー、腸内寄生虫などなど様々なものがあります。
またフードの内容や環境などが原因で不調になってしまうこともあります。

子猫の下痢の原因として疑われるのは、回虫やイソスポラなど腸内の寄生虫ですが、この子猫の場合には幾度も検査と駆虫を行なっているので除外されます。
しかも2頭が同時に発症したため、新入りの子からの感染を疑っての治療開始です。

猫で怖い感染症に、パルボウィルス感染症があります。
このウィルスに感染してしまうと下痢と嘔吐が同時に起こり、最悪命を落としてしまうこともあります。
このパルボウィルスは非常に強力な感染力を持っているため、同居猫に感染が拡大してしまうことがあります。

特に子猫は単純な下痢でも体力を失うのが早く、みるみる弱まってしまいますので注意が必要となります。
繰り返す嘔吐と水様性の下痢から脱水症状を起こしてしまった場合は、死に至る危険性が高くなります。

この子猫は水も飲まずフードも食べられず、その結果けっこうな脱水症状を起こしてしまっています。
下痢や嘔吐による脱水の場合、水分だけではなく失った電解質の補給も必要となります。
しかし吐いてる場合は飲ませることができないため、点滴を行なっての水分補給になってしまいます。

詳細な身体検査とウンチ検査を行い、水分の補給開始です。
当然、食べられていませんから血糖値も低くなってます。
子猫の低血糖長も、死に経ってしまいますので注意が必要です。

治療の成果があがり、嘔吐と下痢は止まりました。
しかも看護師さんたちの看護の甲斐あって、声が出て歩けるようになってきました!
でも、まだ食べられません!

はやく快復するよう、看護師さんたちの献身的な看護が続きます!

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