院長ブログ

保護したらFIPだった

2022.06.18

ネコちゃんの飼い主さん
ネコちゃんの飼い主さん
先生、息苦しそうなんです!
あまり食べないから痩せてくるし・・・
Dr.Nyan
Dr.Nyan
まだ子猫・・
舌の色も白っぽくて、顔色も悪い・・・元気もありません。
なるほど呼吸も変!
じゃー肺や横隔膜など胸の検査をしましょうね!
胸のレントゲン写真の様子

レントゲン写真の結果、胸に液体が溜まっています

シロちゃん
シロちゃん
あらら大変だ!
胸に液体が溜まっているし酸素飽和度も低い・・・

あらら〜低酸素状態です。
息苦しさから呼吸するのが大変なので、食べることが出来なくなってます。

空気って、あって当たり前な存在です。
しかし無いと生きていくことは出来ません!
それほど大切なモノなのに、目に見えるモノじゃ無いので大切さを認識していません。

詳細な検査を行った結果、猫伝染性腹膜炎(FIP)でした。
しかも黄疸もでてしまっています。

FIPは猫腸コロナウイルスの遺伝子の突然変異に引き起こされます。
変異したウイルスにより、体の様々な場所でアレルギー性の血管炎を起こします。
その結果、リンパ節や腎臓、肝臓など多臓器に病変が起こります。
しかも病状の進行も早く、急速に状態が悪くなり死んでしまう全身性の炎症性疾患です

猫伝染性腹膜炎には「ウェットタイプ」と「ドライタイプ」があります。
多くの子は感染すると、お腹や胸に水が溜まる「ウェットタイプ」の症状を示します。
「ドライタイプ」は「ウェットタイプ」に比べ、慢性的な経過をとります

ちなみ腸コロナウイルスは・・
感染すると下痢を引き起こしますが、多くの猫は感染しても無症状です。
また猫腸コロナウイルスは、犬にもヒトにも感染しません。

FIPは、まだ猫で承認された治療薬はありません。
しかし治療効果のある薬があります。

今回、その薬を使ってみました。
みるみる肺の水は消え、呼吸も楽に!
そして良く食べられるようにもなりました。

保護された猫でしたので、そのまま保護されずにいたら死んでしまっていた・・・
そう思うと良かった!〜!
嬉しいですよね!

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