院長ブログ

高濃度ビタミンC療法

2020.01.31

高濃度ビタミンC療法とはノーベル賞を受賞したポーリング博士によって提唱され1970年代から行われている治療方法です。
ビタミンCは強い抗酸化作用を持ち、ガン細胞の中で『反応性が高く酸化力が強い活性酸素』を発生します。

ガン細胞は活性酸素を分解する酵素が欠乏しているため、活性酸素を中和することができません!
ところが健康な細胞は活性酸素を中和することができるため、その影響を受けないのです。
つまり『ビタミンCはガン細胞にはダメージを与えるが、健康な細胞にはダメージを与えない』と言うことなのです。

またガン細胞は、ブドウ糖を栄養源としています。
ところブドウ糖とビタミンCは、構造が非常に似ているのです。
そのためガン細胞は、ビタミンCを取り込んでしまうという性質を持っています。

つまりビタミンCを体の中に入れると、ガン細胞は栄養源としてビタミンCを取り込んじゃうのです。
さぁ〜大変!
ガン細胞は毒を取り込み、自滅の道を歩むことになってしまうのです。
これが、ビタミンC療法がガン細胞に特異的に働く理由なのです。

しかしガン細胞に対して効果を出すには、血液中にそれなりのビタミンCの濃度が必要となります。
その濃度に達するにはビタミンCを飲んでも量的に無理があるし、もし飲めたとしても血液中の濃度は上がりません。
そのためビタミンCの点滴を行ない、効果の出る濃度にさせる必要があります。
そして点滴終了直後に、血液中のビタミンC濃度をチェックします。

ビタミンC療法は、ガン細胞をやっつける以外に細胞の働きを正常化する働きを持っています。
またビタミンCは免疫に関与するビタミンでもあるため、免疫力を高め合併症を減らすこともできます。

それ以外にも炎症を抑えたり痛みを和らげる効果や、血管の新生を抑える働きがあることもわかっています。
これらの効果はガン細胞をやっつけるだけでなく、栄養状態と全身状態を保ち悪化を防げるという治療上の大きなメリットがあります。

高濃度ビタミンC療法は、すべてのガンに対して同等の効果があるとはいえません。
しかしガン治療として他の治療方法と併用できるという特性があります。
同じような特性を持つ治療方法として、活性化リンパ球療法などの免疫療法があります。
どちらの治療にしろ治療を受ける子には副作用も少ないだけでなく、治療後のQOL=生活の質を下げることもありません!

ちなみに治療を受ける場合には、最初のみ『G6PD』検査が必要になります!
その結果によっては、高濃度ビタミンC療法を受けられないこともあります。
治療希望の際は、ご相談ください!

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