院長ブログ
健診から検診へ!
2019.04.16
健康診断をした子、血液検査で『膵炎かも』との結果が。
そしてレントゲン胸部撮影と血圧測定から、心疾患の疑いが。
そこで『膵特異的リパーゼ検査』と『超音波検査』を行った。
その結果『膵炎』と『僧帽弁閉鎖不全症』が見つかった。
一見、一般状態も良く元気で食欲いっぱいの子である。
症状が出る前で、まずはホッと一息。
膵炎は、膵臓の炎症性疾患です。
重症になると他の主要な臓器も炎症が起こり、死に至る病気です。
軽度の慢性膵炎の場合、長期間何ら問題も無く暮らしてる子もいます。
膵炎は発見が遅れると、重症化して生命に関わることがあります。
そのため健康診断が、とても重要になります。
膵特異的リパーゼ検査は、膵炎の可能性を判定するうえで有用な検査です。
検査結果が正常値であれば、膵炎の可能性が否定されます。
膵炎は、決して珍しい病気ではありません。
吐き気や下痢で来院した子を検査してみると、6〜7頭に1頭が膵炎であったとの報告もあります。
膵炎は、本当に怖いですよ!
実際に本日の午前中に。急性膵炎を起こし重症化した子が入院しました。
症状は吐き気があったのみだそうです。
しかし、来院時には虚脱気味となってしまってました。
治療を行うには経過を予測し見通しを立て、治療方法を選択する必要があります。
そして消化器症状や呼吸器症状、腎臓系や血糖値、黄疸をモニタリングし、多臓器の状態をチェックしていくことが大切となります。
膵炎の治療は、結構大変です!
定期的な健康診断を受け、疑わしきは検診へ!
また気になる方は、食事指導を受け膵炎を予防しましょう!