血が欲しい!
2019.10.14
ご存知のように、ワンちゃん猫ちゃんにもヒトと同じように赤い血が流れています。
そして血液型があります。
ワンちゃんの血液型は13種類以上あると言われています。
血液型検査には「DEA(犬赤血球抗原)式」がよく使われます。
しかも1頭で、いくつもの型を持つことがあります。
猫ちゃんの血液型は「AB方式」がよく使われます。
A型、B型、AB型の3種類があります。
ヒトではO型があるのですが、猫ちゃんにはありません!
ワンちゃん猫ちゃんでも、輸血をすることがあります。
例えば、慢性腎不全などで極度の貧血に陥った猫ちゃんの来院もあります。
血を増やす薬で血液が増えれば良いのですが、増えるまで待てない場合もあります。
そのような場合には、輸血を行う必要があります。
【慢性腎不全で、なぜ貧血になるか】
腎臓は体の中の老廃物や不要となった水を体外に出し、血液をきれいにする働きをしています。
またそれ以外にも、赤血球をつくるのに関係するエリスロポエチンを作っています。
慢性腎不全になるとエリスロポエチンを作る働きが落ち、その結果赤血球を作る能力も落ち貧血になってしまいます。
また尿毒症では赤血球の寿命が短くなり、貧血は悪化してしまいます。
このように病気や怪我で貧血になっている子がいます。
そのような時に、輸血が受けられれば助けられる場合もあります。
しかし動物の世界ではヒトの世界と違い、血液バンクはありません。
そのため輸血時には院内で飼われている子やスタッフの飼っている子、またボランティア協力してくださる子から献血をしております。
しかしながら輸血を必要とする子が増え、充分な血液を確保できない状況が続いております。
『1頭でも多くの子を助けることができるようしたい!』
そのような思いをご理解いただき、献血への協力をお願い申し上げます。