院長ブログ

小ちゃい!

2019.10.12

女の子の猫ちゃんの場合、不妊手術をすることがほとんどです。
その理由は、不妊手術をすることにより確率高く乳腺腫瘍を予防できるからです。
また発情による大きな鳴き声や、トイレ以外のところでオシッコをしてしまうなどの行為も減らすこともできます。

ちなみ、オスでも乳腺腫瘍になることが稀にあります。

手術は全身麻酔で行われますが、その麻酔を心配される飼い主さんも多くいらしゃいます。
実際に手術を行うときには、痛み止めと麻酔は別に考え行います。
痛いから麻酔をかけるのでは無く、痛みは痛み止めを使います。
麻酔は手術しやすいように、体の動きを止めるものと考えると良いと思います。
痛みを感じるのが少ないと静かに眠っていますから、麻酔の量は少なくてすみます減ります。
その分、麻酔のリスクは減りますので安心して手術が行えます。
また安心安全な手術を行うためには、手術前の詳細な検査がとても大切になります。

手術後に稀に発情が来る場合があります。
これは切除した卵巣の所に、その周囲の組織が卵巣のような組織のようなものとなりホルモンを出す場合があります。

手術で摘出した卵巣です。
卵巣は2個あり、チョット扁平な楕円形をしています。

卵巣から排卵された卵子は、卵管内に吸い込まれて子宮へと行きます。
卵巣は卵子を作り放出するだけでなく、卵胞ホルモンであるエストロゲンや黄体ホルモンであるプロゲステロンを分泌する内分泌組織でもあります。

卵巣を飼い主さんに見せると、皆さんが皆さん同じことを言われます。

「これが卵巣?小さい〜!」
「小ちゃい!」

ヒトの卵巣でも、その大きさは2〜3cmくらいしかありません。
猫ちゃんはヒトと比べても、体重が10分の1から20分の1しかありませんからね。
当然、小さいのは当たり前ですよね!

でもこんなに小さくても、発情したときには超超〜大きな声が出ちゃうんだなぁと不思議になります。

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