院長ブログ

温めよう!

2019.11.11

昔はよく使った「水銀体温計」ですが、時代の流れで電子体温計になり見かけなくなりましたね。
その「水銀体温計」ですが、41℃までしか目盛がありませんでした。
それ以上は実用的ではなく、必要なかったんです!

しかしワンちゃん猫ちゃんでは、体温が41℃超えになって来院する子がいます。
電子体温計で良かった!!
ただ41℃超えは野球に例えれば満塁ホームランみたいのもので、そんなに滅多にはみられるものではありません。

 当院で使用している高性能の電子体温計、4台あります!


発熱することで、免疫力が活性化され病気を治そうともします。
そのため解熱剤は、治療効果を考えてから使った方がよいとされています。

じつは免疫力が高まると『ガン細胞』を排除しようとする働きも高まります。
そしてガン細胞は温まりやすく、熱に弱い性質があることも知られるようになりました。
そのため「温熱療法」という治療方法が考え出されたのです。

温熱療法とは、ガン組織に熱を加える治療方法です。
この温熱療法の歴史は古く、古代ギリシア時代にすでに行われていたそうです。

ガン細胞は42.5度を超える環境になると、死んでいくのです。
しかしガンの周りの健康な組織は、温められても死ぬことはありません。

これは健康な組織は温められると血管が拡張し血液の流れが増し、その部分の熱が運び去られ蓄積しなからなのです。
しかしガン組織は温められても血管は拡張できず、組織に熱が溜まってしまうのです。
そして、温められたガン細胞が死んでしまうのです。

温熱療法は、抗ガン剤など他の治療方法と組み合わせることもできます。
その場合には、42℃以下の温度でも効果を発揮させることもできます。

まずは腹巻でも足湯でも、体を冷やさないことが大切です!
また体を温めることは、健康にも繋がります!

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