院長ブログ

粘液ウンチ

2019.08.24

ワンちゃん猫ちゃんにもヒトと同じように腸の中には「善玉菌」「悪玉菌」、そのどちらでもない「日和見菌」の3種類の細菌たちが住んでいます。

「善玉菌」はおもに糖質を発酵させ消化吸収を助けるとともに、健康維持と老化防止などに役立っている菌です。
「悪玉菌」は、たんぱく質の消化を助けますが「腐敗」も起こし、ガスを作り出すなどからだに悪い影響を与えてしまう菌です。
また悪玉菌はグーグーとかゴロゴロとか、お腹の音の原因ともなります。

お腹の音は「腹鳴」と言われ、下痢などの病気や腸の『ぜん動運動』が活発になると激しく聞こえます。
逆に、この音が聞こえなくなるような腸の病気もあります。

「日和見菌」は善玉菌が優勢なときには悪さをせずおとなしくしているのですが、悪玉菌が優勢になると悪玉菌に味方して腸内の環境を悪くしてしまう菌です。

腸は「ぜん動運動」を行うことにより、消化された食べたモノを肛門の方へと送っていきます。
この送っている間に食べたモノに中にある水分を吸収することにより、ドロドロから適度な水分を含む状態となり、最終的にはウンチとして体から出されます。

この際、なんらかの原因で「ぜん動運動」が活発になってしまうと、食べたモノの通過時間が短くて水分の吸収が十分に行えません。
また「ぜん動運動」に問題が無くても腸の水分を吸収する力が弱かったり、腸液の分泌量が多いと、腸の中の水分量が多くなってしまいます。
これらの結果、軟便や下痢便となってしまうのです。

下痢になると、そこに透明や半透明のゼリー状の粘液が一緒に出てくることがあります。
実際には、健康な子のウンチにも少量の粘液は混じっていることがあります。
しかし大量に粘液が出る場合には、大腸にトラブルを持っていることがしばしばです。
また、そこに血が見られることもあります。
原因は細菌やウィルスなどの感染や環境からなど、様々です。

ウンチは口から肛門までの情報がいっぱい詰まってます。
そのため原因を知るには、ウンチの検査が大切です!

何かウンチが変かと思ったら、出たてほやほやのウンチの写真を撮ってください。
またウンチをビニール袋などに入れて、乾かないようにお持ちください。

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