やっぱり酸素ってすごーいね!
2023.01.23
食欲も元気も無い、呼吸が変・・・
何日か前に家に来たという、子猫の来院が5日前にありました。
連れて来た方が言うには・・・
一軒目の動物病院で、診察を断られたとのことなんです。
![](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/themes/dr-nyan/images/staff/staff_img_wakayama.png)
ん〜なるほど!
その先生の考えと同感ですが・・・
んん〜
しかし そうは思っても、眼の前の子猫は大変な状態です。
呼吸数が1分間に100回を超えてます。
と言うか、猛ダッシュで走った後みたいな呼吸をしています。
![](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/06/DSC00752.jpg)
自分じゃ測れないからわからんぞ!
![](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2020/09/DSC08028.jpg)
呼吸数はよくわかる!
ん!
寝てる時の呼吸数は20回前後だ!
![](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/06/DSC00752.jpg)
子猫じゃ、もうチョット多いな!
でも100回は無いな!
そうなんです!
目を閉じ顔を上げ、とっても苦しそうです。
チョット前からこの状態が続いているわけです。
しかも子猫ですし、体力の消耗は大変なものです。
飼い主さんと相談の上、入院となりました。
さぁ〜診療の開始!
酸素飽和度やレントゲン、血液などの検査からです。
肺が白くなっており、肺炎を起こしています。
しかも感染もしており、貧血にまでも!
高濃度酸素のICU治療が必要な状態です。
原因は猫風邪など、いろいろ考えられます。
でもとりあえず、呼吸困難からの脱出です!
![酸素ボンベの様子](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2023/01/230123.jpg)
院内には大きな酸素ボンベが用意されています!
早々に治療の開始です。
まず酸素吸入です!
動き回ってしまう子は安静を保たせ、酸素消費量を減らすことも大切です。
そして静脈からの点滴や抗生剤、吸入薬を吸わせます。
そして今日・・・
肺の白い影が減ってきて、呼吸は楽そうになって来ています。
また動きも食欲もUP!
予断を許しませんが、このまま治ってくれることを願っています!
空気が吸えなくって、低酸素の状態になるって苦しいですよね。
その際に行う酸素治療ですが、その効果ってすごいですよ!
![](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/themes/dr-nyan/images/staff/staff_img_wakayama.png)
過去に低酸素状態になった経験があります。
自分じゃ何も問題ないと思ってた瞬間に・・・
急に周囲の景色が、フルカラーから急に白黒に!
本当に昔の活動写真みたいな、白黒になっちゃったんです!
しかもその後に意識が無くなり、
気絶です!
その時、医学に志したヒトが横に居たので即対応して下さったんです。
ま〜何事も無く復活!
今も、その時の状況を鮮明に覚えてます。
![](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/06/DSC00752.jpg)
せんせい「ブラックアウト」経験してんの?
すげ〜じゃん!
そんな酸素って・・・
自然の営みの中から生まれ出てます。
酸素は、あって当たり前ですよね。
しかも眼に見えない存在なので、その偉大さを忘れがちです。
酸素が減ったら死んじゃうんです・・・
![](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/06/DSC00752.jpg)
「21%」なんだよね!
その酸素はさ、陸の樹々だけじゃ無く
海中の海藻や植物性プランクトンも作ってんだ。
だから海も綺麗にしておかんとだよね!
そんな酸素は、この地球の生態系の崩れから徐々に薄くなっていくそうなんです。
つまり今の酸素が豊富な環境は、永続的ではないってことです!
![](https://blog.dr-nyan.com/wp-content/uploads/2021/06/DSC00752.jpg)
「0.03%」なんだよね!
これが「0.05%」にあると危ないんだってね!
地球温暖化もそうですが、身の回りの環境のことを考えてみることも大切ですね。