院長ブログ

経皮吸収型製剤って何だ???

2023.01.11

ヒトの医療の中では、治療をするにあたり様々な薬があります。
例えば錠剤、散剤、顆粒剤、坐剤などありますが、「経皮吸収型製剤」と言うモノも使います。

せんせい
経皮吸収なんちゃらって、何なの?
あら?知らねえの?
湿布、湿布のことを言ってんの!

実に、そうなんです。
実際に「経皮吸収型製剤」って、あまり聞くことないですよね!
これは打ち身や捻挫の時など、患部に貼る「湿布」の事なんです。

まぁ動物の医療の中では
湿布を使う事は無いもんね!
そりゃそうだよね
毛が生えてるもん貼れないさ!

 

犬猫の皮膚に湿布を使うなら、毛を剃っから貼らなくちゃダメですよね!
そのためジェルやクリーム剤を使うことがあっても、湿布を貼り付けるのは無理です!
ただ小さなパッチタイプの薬を皮膚に貼り付けることは、あります!

ヒトの医療の中で使われている湿布には「テープ剤」と「ハップ剤」の2種類あります。
テープ剤は薄くて伸縮性があり粘着性が強く、パップ剤は水分が多く厚みがあるのが特徴です。
それぞれ特徴は違いますが、その効果に大きな違いはありませんと言うか・・・
同じ薬剤だったら、テープ剤は粘着性が強いのでかぶれやすい傾向にあります。

湿布の様子

テープタイプの経皮吸収型製剤です

 

なんでさ、
湿布の話なんかなのさ?
先週末から
腰に「テープ剤」を貼ってんだけど
皮膚が赤くも痒くも無いんだって!

 

そうなんですよ!
いつもだったら「テープ剤」を貼ると、半日もたたないうちにメッチャ痒くなるんです。
でも
今回は、全く痒みも赤みも出ないんです。

これってテープ剤が進化したのか?
皮膚が刺激に対して強くなったのか?
それとも他に理由があるのか?
昨日、そんな事を考えてたんです。

でも、テープ剤の薬剤は変わらないですもんね。
だから皮膚に張り付く機能に改善があったのかなと思ったり・・・

皮膚がカサカサなので、保湿を頑張ってます。
だから皮膚のバリア機能が高まったのかなと・・・思ったりなんです。

ちなみ湿布って今じゃ欧米でも手に入るらしいですが、チョイ前までは違ったらしいんです。
つまり湿布なんてのは使わず、内服薬での対応だったんだそうです。

特に「パップ剤」は、日本特有のものだったんですって!
ちなみ「パップ」って名はオランダ医学に由来しているそうです。
しかも最初は・・・
パンやオートミールなどを水や牛乳で粥状にした食品を指していたんですって!

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