院長ブログ

円形脱毛

2020.01.04

皮膚真菌症は、皮膚や毛に真菌が感染することで起こる病気です。
いわゆる『カビ』ですが、一般的には『みずむし』とも言われるものです。
これは他の動物からの感染や、皮膚に付いてた菌が増えて発症します。

発症には免疫が関係してると言われます。
そのため免疫力が低いときや抵抗力が落ちているときに、発症しやすくなります。
免疫力が低いとき、それは小さい時や老齢時ですよね!
またアレルギーを持っているなど、何らかの病気を持っていると同様に発症しやすくなります。
しかし健康でも、毛の生え変わる時期には感染が起きやすいようです。

皮膚真菌症の中でも、猫ちゃんに多いのが『皮膚糸状菌症』です!
この病気の原因は『イヌ小胞子菌』の感染によるものがほとんどです。
菌の名前が「イヌ」となっているのですが、猫ちゃんが本来の宿主である菌なのです。
そのため猫ちゃんが感染しても、無症状である場合が多いと言われています。

発症した場合は、頭や足などに円形の脱毛が見られます。
また感染部位の周囲に、フケがあることもあります。
わずかな痒みと言われますが、掻いてしまって細菌感染感染を起こしてしまうこともあります。

全身的な脱毛が見られる場合には、免疫の状態が悪くなるような病気がないかを調べることが必要です。

この子は高齢で、しかも腰痛持ち。
腰にはレーザー処置を行なってます!
「痛いの〜バイバイ!」
皮膚炎はチョイの痒みでしょうけど、痛いのは可哀想ですもんね!

関連記事:レーザービーム

『皮膚糸状菌症』を起こす菌は、他の動物にも感染します。
ワンちゃんが感染すると重症化してしまうことがあります。
もちろんヒトにも感染する『人畜共通感染症』のひとつです。

皮膚真菌症には『皮膚糸状菌症』以外にも、クリプトコックス症やカンジダ症、ヒストプラズマ症などがあります。
どれも厄介な感染症ですので、気を付ける必要があります!

過去の記事をさがす