院長ブログ

超〜ピーピー

2019.10.22

この時期は、下痢での来院がチョット多いんです!
原因は寒暖の差でしょうか?
しかも下痢を繰り返す子もいます。

下痢での来院では、ウンチ検査を行います。
腸内寄生虫、腸内細菌を観察するのですが‥‥
原因がわからない場合は、ウンチを検査センターに出すこともあります。
また大腸カメラで、腸の中を調べることもあります。

寄生虫が住んでる事もありますが、『クロストリジウム』という細菌もよくみられます。
クロストリジウムは、出血性の胃腸炎を起こします。
治療すれば治るのですが、よく再発する嫌〜な細菌です。
この菌は、もともと腸のなかに住んでいる「芽胞形成菌」です。

芽胞とは、発育しにくい環境になると細菌が自分を守るために作るバリアみたいなものです。
芽胞の状態では細菌は分裂できませんが、とても芽胞は頑丈で100度で1時間以上も熱しても生き残る事があるほど熱にも乾燥にも強いものなのです。
ちなみに、納豆菌や破傷風菌も芽胞形成菌の仲間です。

クロストリジウムが腸の中で芽胞を作るときに腸毒素を出し、その結果下痢が起こります。
症状としては水様から出血や粘膜を伴う下痢、腹痛などです。
まだ出会ったことはありませんが、壊死性腸炎を起こしてしまうこともあるそうです。

治療には、クロストリジウムに効果のある薬と腸内の環境を整える薬を1〜2週間ほど使います。
また食事療法を併せて行うと、効果的な場合もあります。

再発を幾度も繰り返す場合には、
「うちの子、腸が弱くてぇ〜!」と軽く片付けないで下さい!
腸の中に、大きな病気が隠れていることもあります。
その疑いがある場合には、大腸カメラで腸の中を調べます。

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