院長ブログ

チーム

2019.10.21

今まで、多くのガンの子を診てきました。
病巣を切除する手術も
ガン細胞を死滅させる抗がん剤も
そして免疫療法も行いました。
放射線を照射する治療は,機材が無いので紹介しました。

ガンの治療を行っていて思うことは、飼い主さんの持つ情報量です。
ネットで調べまくって、頭でっかちになってるんです。
我が子のことですし、心配でついつい調べちゃうんでしょうね。
また飼い主さんの思い違いに出会うことも、しばしばありました。
それは抗ガン剤と免疫療法です。

これら治療は「ガンを治す」ための「モノ」ではありません。
抗ガン剤治療は、基本的には延命効果や願い行うものです。
ただ他の治療と組み合わせて、根治を望むこともあります。

免疫療法も万能ではありません。
一部の記事に、すっごい治療方法のように書いてあるのを見受けます。
しかしこの治療は、延命効果や生活の質を上げるモノです。
もちろん
他の治療と組み合わせて、根治を望むこともあります。

ガンの治療で大切なことは
いかに辛く無い状態で暮らせるか、
体にはダメージを与えずガンにダメージを与えることができるかだと思うのです。

ガンを殺すことも大切ですが、ガンを大きくしないこと育てないことも大切です。
出来ることなら、健康な体に戻ることを願いたいです。

健康であれば、体の中にある免疫細胞がガン細胞を殺します。
しかし戦っている免疫細胞が負けてしまった結果「ガン」ができてしまいます。
免疫療法は、この部分でのガン治療を行います。

ガン治療は、いくつかの治療を組み合わせてその力を発揮することもしばしばです。
しかし、どの治療とも併せてできるのが免疫療法と兵糧攻めです!

兵糧攻めとは、ガンが育たないように栄養を与えないことです。
それにはガン細胞が欲しがる栄養を、極力与えないことなのです。

ガンは勝手に育っていく組織です。
ガンの治療は、時間との戦いにもなります!
飼い主さんと我が子、そして動物病院スタッフがチームを組んで戦う病気です!
我々に出来る範囲で全力でお手伝いいたします。

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