院長ブログ
嘔吐
2019.09.11
「嘔吐」とは、胃の中身が口から外に出てしまうことです。
これは胃の強い収縮により、起こります。
吐いたモノの中身は、普通は胃液や食べたモノです。
ワンちゃん猫ちゃんは、よく胃腸炎を起こすことがあります。
その際に、嘔吐だけでなく下痢になったりもします。
また胃炎が悪化すると、食欲不振や元気消失など症状が見られることもあります。
胃そのものが刺激されるだけでなく、腸にトラブルが起きても嘔吐することがあります。
例えば腸閉塞や便秘などでも、嘔吐します。
ワンちゃん猫ちゃんでは食べたモノ以外では、よく透明や黄色い液体を嘔吐することもあります。
透明な液体は飲んだ水や胃液ですが、白い泡状になって出てくる場合もあります。
お腹が空きすぎると黄色いモノを吐くことがあります。
この場合は食事の時間の見直と、食事の回数を増やすとおさまることがあります。
吐き気が強いときには、緑色のものを吐くこともあります。
これは胆汁が胃に逆流してるときに見られます。
これはワンちゃん猫ちゃんの胆汁は、ヒトと同じく黄色や緑色をしているからです。
吐いたモノの中に、血が混じっていることがあります。
これは吐いた際に食道粘膜が裂けて、出血してしまう際にもみられます。
また胃からの出血もありますが、その際には赤い血だけでなく血が消化されてコーヒー色に見えます。
嘔吐は口からモノが出てくるだけの単純な症状のようですが、実際には奥深いものです。
そのため続く場合には、その原因をしっかり調べ対応しておくことが必要です。