院長ブログ

α-リポ酸

2020.11.12

齢の割には足腰の強い、千葉県佐倉市の『若山動物病院』院長・若山正之です。

近頃では陽の落ちる時間も早くなり、夕方になると冷えてきたなぁ〜って感じになりますね。
特に今冬は、感染症対策で窓を開けての換気が必要です。
そのため、時たま屋内に冷気が走る事があります。

寒さは「身に染みる」とか「痛い」とか言われます。
そして寒さからの冷えは、腰痛や関節痛の敵です。

ヒトは歳をとると関節痛が・・と言われますが、これは動物の世界でも同じなんです。
ただ動物たちは、痛くても辛さを隠しているので痛みが見えづらいだけ!
特に猫ちゃんでは、特徴的な傾向なんです。

キャットタワーや高いところに上らなくなっていませんか??
ソファーや椅子の上に居る事が、見られなくなっていませんか?
遊ばなくなり、寝ている事が多くなっていませんか?

これは、高齢の猫ちゃんのよく見られる姿です。
もし、そうだったら痛いのかもです!
これは足腰の痛みだけでなく、歯周病など口の中の痛みでも見られる事があります。

どのような病気でも、軽症のうちは気がつきません。
しかも病状は徐々に悪化するため、症状も徐々に現れます。
そのため、重症化しても気が付きにくいものなんです。

13才以上の猫ちゃんの90%が、関節炎を患っているとも言われます。
本当に多くの猫ちゃんが、腰や足の関節炎で通っています!
しかも、その多くが歯周病も患っています。

太っているからと減量しても、筋肉を落としちゃダメです。
関節炎の治療は・・・まず腰の筋肉強化です。
そのためには、痛みを止めてあげる必要があります。
痛いのは、大きなストレスですもんね!

またサプリメントを使うのも良いでしょう!|
ヒト用のモノを使用してしまうこともありますが、注意が必要です。
それは生理機能の違いから、猫ちゃんには健康を害してしまう事があるからです。

例えば『α-リポ酸』です。
これはビタミン様物質のひとつで、ヒトでは新陳代謝を高め体脂肪が増えるのを抑えます。
しかし猫ちゃんでは、『α-リポ酸』を飲むと命を落としてしまうことがあります。

ヒト用のサプリメントを使用する場合には、十分に注意しましょう!
できれば、猫ちゃんに安全なモノを使用しましょう!

過去の記事をさがす