院長ブログ
オシッコが・・
2021.01.18
昔は血の気の多かった、千葉県佐倉市の『若山動物病院』院長・若山正之です。
今では、丸くなったとも言われますが・・
時たま若いときと同じように、血が騒いでしまう事もあります!
そんな体の中の血管には、当然ですが赤い血が流れています。
そして血液の半分近くを占めているのが「赤血球」です。
赤血球の中には、酸素の運搬に関わるタンパク質である『血色素=ヘモグロビン』が含まれています。
血が赤いのは、このヘモグロビンによるものです。
赤血球の寿命は、だいたい120日と言われています。
寿命が近づいた赤血球は脾臓や肝臓に運ばれ、処理されます。
何らかの原因により、寿命を迎える前の赤血球が破壊されることがあります。
赤血球が壊れると、その中に含まれるヘモグロビンが漏れ出してしまいます。
この状態を『溶血』と言います。
溶血を起こすと、オシッコにヘモグロビンが出てきてしまいます。
ヘモグロビンは暗赤色をしているため、オシッコも同じような色になります。
溶血尿は血尿とは、チョット色が違います!
左が溶血尿、右が血尿
溶血を起こすと、赤血球が減ってしまいます。
この状態を貧血と言いますが、普段は赤っぽい粘膜が白っぽく見えます。
そして体に、様々な影響を及ぼしてしまいます。
溶血を起こす原因は、多々あります。
猫ちゃん場合、有名なのが「ヘモプラズマ」の感染によるのもです。
また免疫機能の異常により、自己の赤血球を破壊してしまい起こることもあります。
オシッコが変かな〜と思うことがあれば、ご質問くださいね!