脾臓の緊急摘出手術を行いました!
2022.02.06
早朝に緊急との電話が・・・
呼吸が速く1分間に60回近くにも、なっているとのこと。
飼い主さんは心臓病からの肺水腫を心配してるのだが、チョット違う。
超音音波検査から、脾臓のトラブルと診断!

「脾臓」はお腹の中の左寄りで胃の近くに位置し、細長い舌のような形をしている臓器です。
その脾臓を、緊急で摘出することになった。

脾腫にポッコリとした腫瘤ができてます!
脾臓って何してるの??
そう思いませんか??
「脾臓」は結構大切な仕事をしているのに、その働きは意外と知られていません。
そうなんですよ!
脾臓は肝臓や腎臓のように、目立った働きをしていないため存在を忘れられている臓器なんです。
しかし免疫系を司る臓器として、体の中に入った病原体の処理や抗体を作っています。
また古くなった赤血球を再処理を行います。
血液の貯蔵庫として、重要な働きをしています。
もし急な出血が起きた場合には、脾臓はギューッと縮みます。
そして中に貯蔵してった血液を放出し、体の中を流れる血液の量を増やし調節します。
そんな脾臓は今回のように、よく腫れる臓器です。
脾臓が腫れるのを「脾腫」と言います。
その腫れかたは、一部がボコッとなるもの
脾臓の全体が、ボワーンと腫れものがあります。
脾腫を起こすと、脾臓の働きが悪くなってしまいます。
その結果、免疫機能が十分に機能できず病気に罹りやすくなります。
また赤血球を再処理が行われず、貧血になることもあります。
また、腫れた部分が破けて出血してしまうこともあります。
そんな場合には、手術で脾臓を取り出してしまうしかありません。


脾臓の病気の特徴は「早期発見が難しい」ということです。
その理由は・・
初期症状がわからない!
血液検査でも異常値が出ない!
お腹の中の臓器なので、見た目ではわからない!
