見えないもの
2022.05.05
千葉県佐倉市の『若山動物病院』の看護師・千明です。
今日は春らしい爽やかな陽気で、絶好のお散歩日和ですね (*´ー`*)
春先のお散歩では、気をつけなければならないことがたくさんあります。
その多くは草やぶと関係があり、犬が好んでいく場所でもあります。
草やぶにはノミ・ダニの他にも、暖かくなって活動的になったヘビがいたり
草の中に入っていった時に鋭い葉先や枝が皮膚や目に傷をつけてしまったりします。
しかし、それらはすべて目で確認することができ、危険を回避することができますが、
本当に気をつけなければならないのは目には見えないもの。
草やぶは野生動物や野良猫などの通り道でもあり、排泄場所でもあります。
外で暮らす子たちのほとんどが寄生虫や感染症を持っています。
つまり、外で暮らす子たちの通り道や排泄場所になっている草やぶは、
「目に見えない病気」をもらいやすい場所でもあるのです。
草やぶでもらってしまう病気の多くは、下痢や嘔吐などの消化器症状としてあらわれます。
最初は、ウンチがいつもより柔らかいかな?という程度でも
時間が経つにつれて少し血が混じってみたり、ゼリー状のものがついてみたり。
その子の免疫力によっては、ウンチがそれ以上悪化せずに症状が落ち着いてしまったり
症状として出てこなかったりする場合あります。
しかし、急な寒暖差や体調の変化で免疫力が落ちてしまうと、状態が一気に悪化してしまうことも。
突然こんな血便が出たら、もうパニックですよね ː̗̀((⊙ө⊙;))ː̖́
そんなことにならないためにも、日頃からウンチの状態はチェックして
なるべる草やぶには入らないようにしましょう。
どうしても草やぶに入ってしまう場合は、場所を決めてそこ以外は行かないようにしたり
時間制限を設けたりして、少しでもお家の子を守る対策をとりましょう。
草やぶも場所によっては中毒を引き起こす植物が生えていたり、
除草剤をまいていたりするところもあるので注意が必要です。
体にとって不要なものがウンチとして出てきますが、ウンチは体の健康状態を教えてくれる
大切な「バロメーター」です。
ウンチが出た・出ないだけでなく、どんなウンチが出ているのか
色や硬さ・ニオイなどもあわせてチェックしてもらえるといいですね (*´▽`*)
ウンチについての詳しい話は『Dr.Nyanの健やかコラム』に書いてありますので
そちらもご覧くださいね (* ˃ ᵕ ˂ )b