オシッコトラブル
2022.10.06
千葉県佐倉市の『若山動物病院』の看護師・千明です。
秋になり気温が下がってきたせいか、膀胱炎で来院する子がとても多くなりました。
特に多いのがオス猫ちゃん /ᐠ・ᆽ・ᐟ\
膀胱炎にはいくつかの原因があり、それが複雑に絡んでいる場合もあります。
しかも、膀胱炎は初期症状に気づかず重症化してしまうと命に関わる可能性もある恐ろしい病気の1つです。
〈 膀胱炎の初期症状 〉
・オシッコの量が少ない
・頻繁にトイレに行く
・半日以上オシッコが出ていない
・陰部を舐めたり、気にする素振りがある
・オシッコのにおいや色がいつもと違う など
膀胱炎になるとオシッコをした際に出血することがあります。
初期症状ではオシッコに少しだけ血が混じる程度ですが、重症化すると真っ赤なオシッコが出ることもあります。
膀胱炎初期のオシッコ 中央の茶色部分が血
膀胱炎が重症化したオシッコ
これだけ真っ赤なオシッコが出てしまうと、そのまま命を落としてしまう危険性もあります。
膀胱炎の子のオシッコ検査をしてみると、オシッコの中に細かな結晶が混じっていることもあります。
この結晶は、食餌や飲水量の少なさなどが原因でできてしまいます。
なかなか治らない膀胱炎や再発を繰り返している膀胱炎では、膀胱内に大きな結石ができている可能性も。
エコー検査で見つかった膀胱結石
レントゲン検査でも膀胱結石を発見することはできますが、結石の種類によってはレントゲンに写らないことがあります。
そのため、確実に膀胱結石を見つける場合にはエコー検査がおすすめです。
膀胱結石は薬や食餌で溶解できることもありますが、結石の種類や膀胱炎を繰り返す場合には
外科手術によって摘出することもあります。
外科手術によって摘出した膀胱結石
膀胱炎は早期発見がとても大切です。
そして、ちょっと気をつけてあげるだけで再発を防げる病気でもあります。
詳しくは『Dr.Nyanの健やかコラム』で説明していますので、そちらもご覧ください。
過去に膀胱炎になったことがある、トイレ事情・オシッコに関するお悩みがある方はお気軽にご相談くださいね!