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チョコレート中毒
2023.02.16
千葉県佐倉市の『若山動物病院』の千明です。
2月といえばバレンタインデー。
 バレンタインデーといえば街中にチョコレートがあふれる日です。
 ヒトにとっては甘くて美味しい食べ物ですが、犬・猫にとっては危険な食べ物の1つです。

チョコレートの原材料であるカカオ豆には「テオブロミン」という物質が含まれています。
 テオブロミンはチョコレートの苦み成分で、集中力を高めたり自律神経を調整して脳や体をリラックスさせたり、
 人間にとっていい効果をもたらしてくれます。
しかし、犬・猫がチョコレートを食べた場合は違います。
 犬・猫はテオブロミンの分解・排泄するスピードが非常に遅いため体内に長時間残ってしまい、中毒症状を引き起こしてしまいます。
チョコレートを食べてから何かしらの症状が出るまでに約2〜6時間、遅い時だと12時間ほどかかると言われています。
 主な中毒症状として下記があります。
・下痢
 ・嘔吐
 ・多飲多尿
 ・興奮
 ・心拍数上昇
 ・血圧低下
さらに症状が進行すると下記の症状が現れ、最悪は亡くなってしまうこともあります。
・震え
 ・けいれん
 ・意識消失
テオブロミンの致死量は犬・猫とも体重1kgあたり100g〜200gと言われています。
 中毒症状は体重1kgあたり20mgで現れ始めます。
チョコレートに含まれるテオブロミン量は、一般的な50gのミルクチョコレートで100mgほどです。
 チョコレートの種類や商品によっても変わってくるので注意が必要です。
もしもチョコレートを食べてしまった場合は、お家でできる対処法はありません。
 食べたチョコレートの種類と量・時間を確認し、すぐに動物病院へ連絡しましょう。