猫のワクチン予防接種について
ネコちゃんにとって感染力がとても強い病気や発症すると重症になり特効薬のない病気、後遺症が残ってしまう病気があります。
空気中をただよっていたり、と身近に潜んでいます。
そのため、あらかじめこれらの怖い病原体の免疫力をつける必要があるのです。
とくに生まれたばかりの動物は免疫力が弱いです。
身近に潜んでいる病原体から身を守るためには母親からもらった免疫(ミルクなど)が不可欠です。
しかし、その免疫もしばらくすると効力を失ってしまいます。
ワクチン予防接種は、感染力の強い病気を未然に防ぐために免疫をつけるために、必要になります。
ワクチン接種前の注意点について
ワクチンを入れるということは、異物を入れることになります。
そのため、免疫力が弱い時は注意が必要です。
特に下記症状に該当する場合は、獣医に相談してください。
- いつもより元気がない
- ぐったりしている
- 旅行が数日後にある
- 嘔吐、下痢をしている
- 他の病気の治療をしている(特に、がんや寄生虫を殺す治療)
- 発情、妊娠中である
- 生まれてから4週間経っていない子猫である
- ワクチン接種後にアレルギー反応(アナフィラキシーショック)を起こした経験がある
ワクチンで予防できる病気
ネコちゃんのワクチンには法律で接種が義務付けられているものと病気にさせないために任意で接種するものの2種類あります。
ネコ伝染性鼻気管炎(FVR)
猫伝染性鼻気管炎は、ネコヘルペスウイルスにより発症する病気で、ネコちゃんの「風邪」ともいわれています。症状としては発熱、鼻水、くしゃみ、目ヤニ、食欲不振などがみられ、症状が慢性化する場合もあります。
ネコ汎白血球減少症(猫伝染性腸炎)
ネコ汎白血球減少症は、ネコパルボウイルスにより発症する病気で、感染力が強く、子ネコちゃんが感染し発症した場合に重篤となることが多い病気です。症状としては白血球の減少、食欲不振、発熱、激しい嘔吐、下痢などがみられ、重篤になると死に至る場合もあります。
ネコカリシウイルス感染症(FCV)
ネコカリシウイルス感染症は、くしゃみ、鼻水、咳、発熱といった猫伝染性鼻気管炎とよく似た症状がみられます。さらに症状が進むと、舌や口の周辺に潰瘍ができます。
ネコ白血病ウイルス感染症(FeLV)
ネコ白血病ウイルス感染症は、白血病やリンパ腫など血液系の腫瘍を発生させることで 知られています。また、感染したネコちゃんの免疫力を低下させるため、貧血や腎炎、口内炎などさまざまな症状を引き起こし、重篤となることが多い病気です。
クラミジア感染症
クラミジア感染症は、クラミジア菌の感染により発症する病気で、主な症状は持続性の結膜炎です。その他の症状として、くしゃみ、鼻水、咳などの症状がみられることもあります。
当院では、出来るだけ多くの病気を予防していただくための体制を整えております。
もし、興味のある方は是非ご相談ください。
その他、フィラリア症や、ノミ・ダニについても予防をお勧めしております。
フィラリア症
フィラリア症はネコちゃんだけの病気だと思っている方はおられないでしょうか。実は、ネコちゃんも10頭に1頭の割合で、フィラリア幼虫に感染していると言われております。
完全に成熟したフィラリアは、長さ15~30cm程度の“そうめん”みたいな形をしています。
フィラリアが寄生した場合、多くの成虫はひっそりと暮らしていますが、長い時間を経て、肺の血管や心臓の内面を傷つけていきます。
ネコちゃんの場合、診断や治療が難しく、フィラリア症は猫ちゃんの突然死の原因の一つとも言われております。
ノミ・ダニ
ノミ・ダニも予防したほうが良いです。
ノミ・ダニの場合も人に感染する場合があります。
ノミやダニにも色々と種類がありますが、なかなか目視しづらいものです。
また、真冬でもノミやダニに感染する猫もおられます。
不安なことなどございましたら、是非気軽にご相談ください。
病気はできるだけ防ぐことができる
とにかく病気は早期発見できることが一番良いです。
そのほうが、治療費も抑えることができ、ネコちゃんもすぐに元気になります。
若山動物病院は、病気にかからないための飼い方や、薬をできるだけ使わない治療法をお伝えしている動物病院です。
当院は、そういったことを得意としております。
診療の流れ
ご来院・受付
ご来院されましたら、 受付で診察券をお渡しください。
ペット保険に加入されている方は、保険証も同時にお渡しいただけるとスムーズに受付されます。
受付ではどういった内容や状況でご来院いただいたかをお伺いしますので、簡単に「毛が抜けてきた」「耳を気にして掻いている」「ニオイが強い」等をお伝えください。
待合室・診察室は、ワンちゃん、ネコちゃん、それぞれに専用のお部屋をご用意しております。
お帰りいただくまでリラックスしてお過ごしいただくことが出来ますのでご安心ください。問診・カウンセリング
問診では、看護師が飼い主様に症状や状態をお聞きします。
問診は言葉を伝えることができない動物にとって、飼い主様と病院側のコミュニケーションを取る為にとても重要です。
どんな細かいことでも構いませんので、できるだけ正しい症状をすべてお話ください。
問診で得た情報をもとに院長が飼い主様とカウンセリングをして説明し、治療方針を検討していきます。検査・診察
身体検査に加え、必要に応じて血液検査や尿検査、レントゲンや超音波検査等を行います。
まず目視検査や触診で身体検査をしていきます。その後、問診でお聞きした内容や動物の状態に合わせてどういった検査が必要かを判断し、検査を実施していきます。
検査をする前には必ず飼い主様にお話し、確認してから行いますのでご安心ください。
検査は1つ1つ時間がかかりますが、正しい判断をするための検査ですので、結果が出るまでお待ちいただく場合があります。治療計画の説明
問診と各種検査の結果をもとに、病気の内容と治療計画のご説明をいたします。
どんな病気で、何が原因か、どんな治療が必要なのか等をおつたえいたしますので、聞き慣れない言葉や理解ができないことは出てくると思いますが、分からないことはお気軽にご確認ください。
飼い主様にご理解いただけるまで、きちんとお話しします。
病気の説明の後、家庭で行うケア(安静にしておく、散歩を控える等)などはどうしたらいいかの説明も行います。病気を未然に防ぐための方法の説明
当院では、未然に病気を防ぐ「未病と予防」に重点を置き、大切な家族であるワンちゃん、ネコちゃんが健康に寿命まで生きられるためにはどうしたらいいのかという事をお伝えしています。
人間と同じように動物も普段の食生活や運動など、様々な工夫により健康寿命は伸ばすことが出来ます。
若い時は健康管理が十分に出来なくても、何ら問題も無く元気に暮らす事が出来ます。しかし老化が進むに従い病気に罹る事が多くなり、それらの中には若い頃の生活習慣が原因となるものもあります。
寿命を全うするまで、自分の足で歩いて、美味しい食事をして、元気に暮らせるようアドバイスいたします。治療
全ての説明が終わりましたら、治療を開始いたします。
今の動物の状態に合わせて、必要な処置をいたしますが、なるべく動物の体に負担がかからないよう、内科的な治療(投薬や注射、食餌療法等)を優先して実施していきます。
また、食餌療法では、病院で出された食餌を気に入らずに全く食べない場合もでてきます。
その場合は病院に相談していただき、また新しい治療方法を考えて実施していきますので、ご安心ください。お会計
全ての診察が終わりましたら、受付にてお会計をします。準備が整いましたら順番にお呼びしますので、待合室でお待ちください。
お会計の際、診察券(保険証がある場合は保険証も)をお返しします。
お薬がある場合はこのときに説明がありますので、使用方法等の間違いがないよう、しっかりとお聞きください。
また、今回の診察の中で分からない点がありましたら、どんなことでも質問してください。次回のご予約
今回の診察内容や治療方針で、今後の必要な通院回数や通院間隔(毎日来院が必要、1週間に1回等)をご説明します。
飼い主様にご無理のないようにスケジュールを立てていただき、次回のご予約の日程をお決めください。
また、ご予約していた日がもし難しくなった場合は、お電話にて当院にご連絡ください。ご予約の取り直しなど、状況に応じて対応させています。