過長歯
2019.08.02
過長歯とは、その文字の表すとおり歯が長く伸び過ぎた状態を言います。
当院は過去にウサギを診てた経緯から、学校飼育動物として学校で飼われているウサギの単純な病気と思われる場合のみ、診察と治療を引き受けています。
小学校のウサギが、歯で来院しました。
ウサギの歯は漫画でも書かれるように、大きな前歯が2本見られます。
実は、この大きな歯の裏側に、小さな歯が2本あるんです。
そして下の前歯が2本。
この前歯、すり減ってしまわないように常に成長し続けるというか伸び続けるんです。
奥歯も前歯と同じように伸びちゃいます!
この写真、何かをくわえているわけじゃありません。
下の前歯が伸びてしまったのです。
なぜ伸びるか?
野生のウサギは草を食べるため、歯をよく使います。
そのため、歯の伸びる早さと擦れて削れる速さが丁度良い具合のなです。
しかし飼育されているウサギは、ペレットや野菜、果物を食べるため、歯の伸びる早さに対して削れる速さの割合が少なくなり伸び過ぎてしまうのです。
この歯の伸び過ぎた状態を『過長歯』といいます。
この状態になると、フードが食べづらくなってしまいます。
それだけではなく、歯並びが悪くなったり、口が閉じられなくなったりしてしまいます。最悪は、頬に突き刺さってしまうこともあります。
ウサギの歯は、ひと月で1cmは伸びるると言われています。
過長歯になると、食べづらくなるため食欲に変化が出てきます。
当然ですが、歯が伸びすぎてしまえば食べることもできなくなり、命にもかかわる状態になってしまいます。
また口の周りがヨダレで汚れたり、涙目になったりします。
そのような事にならないよう、食事の内容には気をつけてあげましょう!
ちなみワンちゃん猫ちゃんでは、歯が伸びちゃうなんてことはありません。
しかし口の中の病気にならないようにするのは、ウサギと同じように食事の内容が大切です!