院長ブログ
リンパ球
2019.10.20
リンパ球とは白血球の一種で、免疫の中心的な役割を果たし、自分と自分ではないものを区別し自分ではないものを攻撃する働きをします。
つまり、リンパ球はウィルスなどの外敵や腫瘍などの異物を攻撃します。
リンパ球は、B細胞、T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞などに分けられます。
B細胞球はウィルスなどの病原体が体内に入ってくると、それに対する抗体を作ります。
T細胞は一度体内に侵入した病原体や異物を記憶し、再度それが体内に侵入してきたとき排除する働きを持っています。
ナチュラルキラー(NK)細胞は生まれつき持っている免疫細胞で、体内を常に監視しガン細胞やウィルスに感染した細胞などを見つけると攻撃・殺傷します。
「生まれながらの殺し屋=ナチュラルキラー」なんですよね!
B細胞の「B」とT細胞の「T」は、それそれが作られる骨髄(Bone marrow)胸腺(Thymus)の頭文字からとられています。
そしてリンパ球を培養し増やし、治療に使うのが『活性化リンパ球療法』です。
この療法は免疫力を強め、ガンの治療などに使用します。
「リンパ球」は、このようにガン細胞の増殖を抑える働きを持っています。
治療を受ける子から採血し、その血液を活性化させながら増殖させたの後に採血した子の体に戻します。
効果としては、ガンの進行抑制・再発阻止、QOLの改善などがあります。
また治療するその子のリンパ球を使用するため、副作用が極めて少ないのも特徴です。
この療法はガン治療だけでなく、ウィルス感染症などの治療にも使用されます。