院長ブログ

犬は血圧の薬

2019.12.10

ヒトの病院では、血圧測定は当たり前のように行われています。
しかし動物の世界では、測定の難しさから普通の診療の中ではあまり行われていないように思います。

血圧は、ヒトでも緊張したりすると高めに出ますものね!
ワンちゃん猫ちゃんじゃ、特に安静にさせてなんか難しいですものね。

当院では「ダイナマップ」という機材が出た20年以上も前から血圧測定を行い、治療に役立てていました。

これがダイナマップです! 医療機材としては骨董品、今はもっと高性能の血圧計があります!

麻酔をしないで血圧を正確に測るのは、結構大変です。
しかし、血圧測定は色々な病気を評価する上では重要な検査です。

ヒトの場合では、原因がはっきりしない本態性高血圧が多いそうです。
しかしワンちゃんん猫ちゃんの場合には、原因が特定できる二次性高血圧が多いのが特徴です。

そのためワンちゃんん猫ちゃんでは、血圧を測定することにより病気が発見できる可能性が多々あります。
血圧の測定は慢性の腎臓病や心臓病など、病気の早期発見には重要な検査の一つになっています!
特に高齢の子の場合には、定期的な血圧測定を行うことをお勧めいたします。

ちなみヒトは、ワンちゃんと一緒に暮らすと血圧が下がると言われています。
ワンちゃんと一緒に居ると‥‥
心臓の筋肉が収縮しているときの血圧である「収縮期血圧」と心臓の筋肉が緩んでいるときの血圧である「拡張期血圧」が、共に大きく下がることがわかっています。

これにより高血圧症のヒトがワンちゃんを飼うこと、体に良い影響を及ぼす可能性あるとされています。
心臓疾患を持つヒトの健康を改善できるなんて、素敵ですよね!

ちなみ猫ちゃんの場合には「収縮期血圧」は高くなり「拡張期血圧」は低くなる傾向が見られたそうです。

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