院長ブログ
アデカット(Adecut)
2007.04.01
薬の本を見ていたら、アデカット(Adecut)と言う名前が書いてあったんです。
アンジオテンシン I 変換酵素(ACE)を阻害することにより、血圧を上げる体内の物質をおさえ血圧を下げる薬で、製造元はあの有名な武田薬品工業です。
ACE阻害薬と呼ばれ、犬や猫でも使う事がある薬の仲間です。
この薬の「アデカット」と言う名前…
製造元の「武田」をローマ字で書いて「takeda」後ろから読んでみると「adekat」何となく、アデカットって読めちゃうんですよねぇ?
このアデカットは、私は使ってはいません。
何故って、犬用・猫用のACE阻害薬があるからです。
ACE阻害薬は血糖、脂質などの影響を受けず広く用いる事ができ、しかも効き目がよく、安全性も高い薬です。
しかも予後改善効果(長生き)についても証明されている、とても良い薬です。
心不全や腎不全において有効性が示されています。
我々の使用している薬の名は、アピナック錠、フォルテコール錠、エナカルド錠、エースワーカー錠などです。
【効能】
犬の僧帽弁閉鎖不全による慢性心不全の症状進行の原因となる、レニン、アンジオテンシン、アルドステロン系(RAA系)を抑制し、血管拡張作用、容量過負担の低下、利尿作用、心筋出量の増加、心筋保護により、心臓への負担を減少させます。
猫の慢性腎不全に対しては、RAA系を阻害することにより、輸出細動脈を拡張し、亢進した糸球体内圧を下げ、また、メサンギウム細胞の増殖を抑制し、ネフロンの消失や尿蛋白の漏出を抑制します。
さらに、慢性腎不全の増悪因子と考えられている尿蛋白を有意に低下させます。