院長ブログ

皮膚再建

2009.01.02

正月早々から、血なまぐさい処置が行われている
交通事故に遭遇した子である
手首上部からの上腕、肩、胸まで皮膚や、一部の筋肉が欠損しているのである

事故当初は、あまりもの悲惨な状態が痛ましく写真も撮れなかった
この状態でも、相当の回復である

このような場合は、皮膚の再建方法として皮膚移植も考えられる
しかし今回の場合は、筋肉組織の壊死がひどくて普通の移植は考えられない
そこで脇の下は、欠損部位が乾燥しないように健康な皮膚で覆い隠した
腕はラップを使用し、同じように皮膚が乾燥しないようにした

そして毎日、患部の壊死組織を微温水で洗い流すのである
壊死組織の下には新鮮な組織が出来てくるのだが…
この組織は傷つきやすく、すぐに出血する
そのような事が起こらないように、慎重に処置を行うのがコツである

この状態で、食欲や一般状態の改善を行ってきたのだが…
やっと食べ出し、組織の再生が活発になってきた
あと幾日かかるだろう?

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