院長ブログ

ふたつの経験

2019.07.17

もう45年にもなる長〜い獣医師生活に新しい体験・経験が、またひとつ!
一口に45年と言えば、約16,000日である。
1日にひとつ、新たしい経験をしたらなば 16,000個のを積んでいることになる。
そう思うと、日々の積み重ねって大切である。

でもその中には、必要あるのだか?必要ないのだか?
そんな経験もある!
ま〜その時は必要ないと思うこともあるかもだけど、必要のない経験は無いような気もする。

そして経験のひとつに。。。。
今回、顔を噛まれた。

顔って出血がすご〜い。
ポタポタ落ちて
貧血になるんじゃないか?
出血多量で死ぬんじゃないか?とふと思うくらいである。

どれだけの傷なのか、見るのが嫌だった。
なにせスタッフが

「縫いますか?」と聞いてきたくらいである。
でも見たら傷がチョット深いけど、傷の大きさは何もだった!
『よかった!』

でも止血機能ってすごい!
軽く圧迫して、傷を寄せるように止めておいたら出血は止まった。
「凝固系に異常なくて、よかったですね!」
そう言われても、何も嬉しく無い!

ちなみ凝固系とは、出血を止めるために生体が血液を凝固させる一連の作用です。
この機構が壊れていると、出血が止まらないのです。
手術前には、必ず調べる検査のひとつにもなっています!

経験とは「体験」から得るものであり、今回のことから経験として知識・技術などとして身につけていかねばと、痛〜い体験でした。

でも鼻の下の出血を止めるに当たっては、それなりの太さのテープを使わないとダメです!!
今回スタッフが焦って持ってきた止血用テープは、幅広のモノでした。
そのため、テープを貼ったら『鼻の下から、下の唇までテープの下』。
まるで強盗事件で犯人が人質の口を『テープ』でふさぐ、あの感じなのです。
その姿に、スタッフは大笑い。

貼ってもらって何ですが、そりゃーないでしょ!
貼り直しをするのにテープを剥がしたら、またまた シュッケ〜ツ!
ひとつの経験が、ふたつの経験に!

あああ〜
当分、来院した飼い主さんに聞かれるんだろうなぁ〜
マスクは嫌だし‥‥

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