院長ブログ
免疫療法
2013.04.03
免疫療法を始めて2年になる。
当院でのリンパ球療法と樹状細胞療法も、100件を超えようとしてる。
この治療は、どのような症例にでも行われて良い訳では無い。
だから使用出来る症例を選択する必要がある。
また効果があると言われる症例でも、まだ効果の程は未知の部分も多い。
そのため今だ少数の施設が行う治療方法でもあり、賛否両論種々雑多である。
しかしたとえ治療に対して効果が薄くても、その子のQOLは確実に上昇する。
これは癌の三大治療方法には無い、大きな効果である。
実際に…
鬱のような状態だった子が遊び出したり、飼い主のさんに対しての反応も良くなったり、毛艶が良くなったりと…様々な反応が見られる。
そのような子の姿を見て、明るくなった飼い主さんの顔からその心境は容易に察する事が出来る。
たとえ命が存えなくても死までの苦しい時間が減り、しかも飼い主さんに笑顔が増えるのであれば治療効果があると言っても良いだろう!
先日も、1年半の長期に渡りリンパ球療法を行ってた子の病理解剖が行われた。
これは同じ病気を持つ子に対して少しでも役立って欲しいという、飼い主さんの動物たちへの深い愛情と病気への憎しみによるものからである。
我々の行う治療は、このような飼い主さんたちの崇高な支援にも支えられている。
心より感謝しております!