院長ブログ
小さな鎖骨
2020.08.24
骨折の経験豊かな、千葉県佐倉市の『若山動物病院』院長・若山正之です。
経験豊かって言っても、骨が弱いわけじゃありません!
骨密度も問題はありません!
ハードな事をしてると、タイミング次第で簡単にポキって・・・
今までに、何回骨折したか??
そりゃ〜秘密です!
そう言えば、このところ猫ちゃんの骨折での来院数が多いんです!
足の甲の骨を折ってきた子もいます。
柔軟で機敏な体なのに、やはりタイミングなんでしょうね・・・
猫ちゃんのレントゲン写真で、いつも見入ってしまう場所があります。
それは肩の部分なんです。
そこにはワンチャンには無い骨が、写っています。
鎖骨って知ってますか?
猫ちゃんの鎖骨は、ヒトと違って肩の関節に繋がっていません。
小さく、肩のところにポツンとあるんです。
退化しつつあるんでしょうね。
鎖骨は、胸骨と前脚の骨をつなぐ役割を持った骨です。
牛や馬など、四足歩行をするほとんどの動物は鎖骨がありません。
それは前脚の骨と胸骨が鎖骨でつながっていると、脚を着いた時の衝撃が胸骨から背骨に伝わってしまいます。
それで鎖骨が無くなり、前脚からの衝撃が着地時に伝わらないようになったのです。
また猫ちゃんが顔さえ通れば全身が通り抜けられるのは、鎖骨が胸骨に繋がっていないからんです。
猫ちゃんの体の骨の数は、約240個です。
ちなみヒトの場合は、赤ちゃんの時は約305個なんですって!
それが成長とともに骨がくっついたりして、最後には約206個になります。
尻尾の無い分、骨の数が少ないんですね!