院長ブログ
老いて元気
2021.02.03
「この頃、超〜元気なんです!」
「よく食べるんですけど、動きが良いせいか太らないんです!」
こう聞くとパッと見は健康そうに思えます。
しかし実際は、病気って事もあります。
それは高齢のネコちゃんにみられる「甲状腺機能亢進症」です。
甲状腺機能亢進症とは、「甲状腺」が頑張りすぎて『甲状腺ホルモン』を多量に分泌してしまう病気です。
この病気は、食も動きも良いため見過ごしてしまう事があります。
そのためネコちゃんの健康診断には「甲状腺機能」の検査を入れておく必要があります。
ホルモンの分泌は多すぎても少なすぎても体に不調が現れます。
甲状腺はヒトで言う「のどぼとけ」の近くにある、左右1対の小さな組織です。
甲状腺ホルモンの働きは・・・
全身の細胞に働きかけ『新陳代謝』を調節しています。
体温や心拍数、自律神経の働きやエネルギーの消費を調節しています。
また成長や発達を促したりもます。
そのため分泌量が多いと、目がパッチリ開き動きが活発になったり吐くことも多くなっていきます。
水を飲む量も増え、多くの子は鳴き声も大きく叫ぶような感じとなります。
甲状腺機能亢進症が進むと、体力や食欲も落ち痩せてきます。
しかも肥大型心筋症や腎不全を併発してしまうこともある、怖い病気です。
当院では血液検査で、甲状腺を調べることができます。
気になる症状が見られる場合には、ご相談ください!
ちなみ甲状腺ホルモンの出が少ないと、おたまじゃくしは蛙にはなれません!