院長ブログ
顔色が悪い
2007.06.06
麻酔導入時に、末梢の循環状態をチェックするのに口の中を覗いてたノリゴロウ。
 「この犬、いつ見ても顔色が悪いですねぇ?」
 なるほどチャウチャウの口の中の粘膜は、ピンク色じゃ無い。
 まぁ?血色が悪いと言うのもうなずける。
 しかし黒色というか黒紫と言うか、ブルー・ブラック色の舌、唇、歯茎はこの犬種の特質だから、しょうがないのである。

「顔色が悪くても、SPO2は99%ですよ!」
 SPO2とは、動脈血酸素飽和度のこと。
 SはSaturation(飽和)、pはPulse(脈)、02は酸素の意味で、血液中にどの程度の酸素が含まれているかを測定しているのです。
顔色が悪い話から逸れて、話は別な方へ…
 「チャウチャウって、食用犬なのよねぇ?」
 「ん?食べるの?
  …どこを食べるの???」
 「肉でしょ?…タン(舌)も食べるのかな?」
 「満州やモンゴルでは大変美味として珍重されたんだって」
 「冬場が旬なんだって…」
 「じゃぁ?今は旬じゃ無いんだねぇ?」
 「犬鍋は高級料理なんだよ?
  大事なもてなしの時は、犬の肉かアヒルの肉料理なんだって」
 「そうなの??」
 「次が鶏肉で、豚肉、牛肉の順になるんだってさ」
そんな話が聞こえるのか、麻酔をかけられ処置されるプリンちゃんの大きな頭が、さらにしかめているように見える。
かつて中国ではチャウ・チャウが食肉用に飼育され、その毛皮は防寒用として用いられたのである。
 チャウチャウの足は短いのですが、これは早く太らせるために、あまり動けないように人間が改良した結果だとか。
 人って残酷かも!