院長ブログ

皮膚は鏡

2019.12.23

肝臓は、体内にある一番大きな組織です。
そして肝臓は多くの代謝に関係するため、肝臓にトラブルがあると何らかの異常が皮膚に見られることがあります。

皮膚に異常が見られたら、肝臓のことを考えなくちゃならない場合があります。
つまり肝臓の異常に伴い、生じてしまう皮膚の異常です。

この子、皮膚の状態も悪く体臭も‥‥ありました。
いや〜本当に臭うんです!
しかし肝臓機能を改善することにより、皮膚の状態も体臭も良くなりました。

しかしその逆で、皮膚の異常が原因で肝臓にトラブルを生じる場合もあります。
また肝臓と皮膚の双方に、同時に問題がある場合もあります。

皮膚は、様々な外界からの刺激から身を守っています。
その皮膚は、肝臓にトラブルが起こると乾燥しやすくなります。
皮膚の乾燥は、痒みの原因になります。
アトピー性皮膚炎の場合、肝臓機能が悪いことがあるとも言われます。

痒いと掻く!舐める!
掻いたところ舐めたところが、さらに痒い!
痒いから掻く!舐める!!
これが皮膚のバリアー機能や保湿機能を悪化させてしまいます。
痒みのある場所に刺激を与えると、さらに痒みに敏感になります。
痒いと「QOL=生活の質」が低下します。
皮膚のバリアー機能を保つには『保湿』を行うことです。

内臓のトラブルが、皮膚に何らかの症状として現れることがあります。
これをヒトの医療では「デルマドローム」と言うのだそうです。
難しい言葉ですよね?
しかもデルマドロームを極めると、皮膚の病変から内臓の病気を推測できるようにもなるそうんなんです。
「皮膚は内臓の鏡」と言われるのは、このようなこともなのですねぇ!

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