院長ブログ

2019.08.19

ワンちゃん猫ちゃんも、咳をすることがあります。
咳と言っても、ヒトの咳とはチョット違います。
猫ちゃんの咳はわかりづらいですが、ワンちゃんの場合は喉に何か詰まったような咳をすることが多く見られます。
そのため「吐きたそう」と勘違いする飼い主さんも少なくはありません。

咳は体の防御反応の一つで、空気の通り道に異物が入るのを防いだり、また入ってしまった異物を出すために行われます。

そのような咳ですが、このごろ子犬での来院が多くなっています。
これは「ケンネルコフ」と呼ばれる「伝染性気管気管支炎」で、咳を主症状とします。
ケンネルとは「犬舎」、コフとは「咳」のことです。

ケンネルコフは犬パラインフルエンザやアデノなどのウィルスや、ボルデテラやマイコプラズマなどの細菌に感染して発症します。

非常に伝染力が強いため、密集して飼育している環境では集団感染してしまいます。
また子犬など免疫力が弱い子、免疫力が落ちてしまった子は発症しやすくなるために注意が必要です。
重症になると、肺炎などを起こしてしまうこともあります。

ケンネルコフ以外でも、鼻や喉、気管や肺などに異物などの刺激があったり、細菌・ウィルスの感染による炎症や寄生虫の感染などが原因で咳が出ることもあります。
治療としては、投薬や吸入を行います。

咳は心臓病などでも出ますので、毎日のように咳を繰り返すときは要注意です!!

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