院長ブログ

歯痛

2021.02.27

歯の痛みを経験したことが無い方は、少ないのではと思います。
歯のあの強烈な痛みは2度と経験したくない、そう思われたことでしょう。

歯痛はヒトだけではありません。
ワンちゃん猫ちゃんにも、普通に見られます。

歯の痛みは、エナメル質の下の象牙質や歯髄で感じると言われています。
歯髄の痛みは、超強烈です。
また歯肉や歯のまわり=歯周組織も痛みを生じます。

歯肉のみに炎症が起きている「歯肉炎」は、治療で治ります。
しかし「歯周病」は、そうはいきません!

歯周病の原因は、歯の表面に付着した歯垢の中に住む歯周病菌です。
歯垢をそのままにしておくと歯肉に炎症が起き、歯周ポケットを作ります。
そして歯周病菌が歯周組織を破壊し炎症が歯槽骨にまで及び、最終的には歯が抜けてしまいます。

多くのワンちゃん猫ちゃんが、歯周病で苦しんでいます。
歯周病は、歯を支える歯ぐきや骨が破壊される炎症性の病気です。
しかも痛いですよね!

この猫ちゃん、顔を触られるのが嫌でした。
口の中を見ると奥歯の周囲が赤く腫れ、しかも歯が揺れています。
そこで抜歯を行なうことになりました。

まず炎症を起こしている歯茎に、局所麻酔剤を軽く塗ります。
そうすると歯茎の痛みは減ります。
それから再度、局所麻酔剤を使います。
そして抜歯後に、止血のためガーゼを噛んでもらいます。

抜歯後は、顔を触っても平気になりました。
これで水もよく飲めるし、フードも美味しく食べられる事でしょう!

子猫の時から、歯の健康を守ってあげましょう!

過去の記事をさがす