院長ブログ
凍結療法
2020.01.07
細胞や組織を凍結し破壊する治療方法を、凍結療法とか凍結手術といいます。
この治療に使うのは『クリヨペン』と言う、ベルギー製の動物用凍結医療機材です。
クリヨペンは大掛かりな装置ではなく、ベッドサイドでも処置ができるように作られた機材です。
クリヨペンは「液化亜酸化窒素ガス:N2Oガス)を使用し、マイナス89℃で組織を凍らせます。
皮膚に出来たイボなどの腫瘤は凍った後、組織が壊れ自然に脱落してしまいます。
メリットとしては、全身麻酔の必要がないことです。
そのため、病気を持っている高齢の子でも治療が可能と言うことです!
また超低温のガスを使うので、照射部位の感覚もマヒして痛みを感じにくくなっています。
そのため場合によっては、局所麻酔も必要ありません。
しかし照射部位によっては、痛みが感じる場合もあるため注意が必要です。
デメリットは、治療期間が2~3週間と長いということです。
ま〜手術で切ってしまえば、それほど時間は必要ではないのでしょうけど・・・
しかし時間はかかっても化膿止めなどの薬を飲ませることもありませんから、とてもマイルドな治療方法なんです!
一般的に、処置30分以内に照射部位が赤くなります。
そして浮腫っぽくなり、その状態が数日続いた後に組織が壊死を起こして来ます。
ある程度の大きな腫瘤は、数度の通院処置が必要となります。
そのため、腫瘤が小さいうちに処置した方が良いと思われます!