日和見菌(ひよりみきん)
2019.03.13
樹々の芽もふくらみ、朝陽が眩しい!
陽に春を肌に感じ、そよぐ風に冬の別れを告げる。
早いもので、もうすぐ3月も半ば。
こんなにも穏やかな天気に、気持ちもゆったりとなってしまってる。
「ミーティング ですよォ〜」
の声に、ふと我に返る。
さて今日は、どんな時が流れていくのかな?
いつもように診察が始まる。
ちょっと歳をとった、ワンちゃんの来院だ。
いつもように元気、食欲も普通、触診、聴診、視診、、、なんら病気の症状は診られない。
しかし飼い主さんには見える「いつもと違う」症状での来院である。
「ウンチがねぇ〜」
飼い主さんの目の行き届いた管理は素晴らしく、16歳とは思えない元気さ!
だからこそ判る「いつもと違う」症状。
「このまま何もしないでおくと、夕方にはお腹が痛くなっちゃいそうでね」
飼い主さんには、先の体調まで読めてる感じである!
なるほど、便秘じゃないがチョット腸の動きが悪そう。
ウンチの流れが悪くなると腸内で悪いことをする菌が多くなり、そうするとさらに腸の動きが悪くなり臭いオナラが発生してくる。
「臭〜いオナラをするので、腸内の環境が悪化してるんじゃないかな〜」と心配になっての来院だったんです!
ウンチ検査して腸内の細菌たちを確認、そして◯◯を処方して診察終了!
腸内には「善玉菌」と「悪玉菌」以外に「日和見菌」と呼ばれ、体調を崩すなどで悪玉菌が多くなると悪玉菌になびき、悪玉菌が減るとおとなしくなる菌がいます。
この日和見菌って、勢力の強い方に加担する嫌な菌です!
日々の寒暖の差で、腸内環境が悪くなり日和見菌が悪玉菌に手を貸しちゃってるんでしょうね!
ちなみ生物が地球に誕生した時、最初の生命体には脳は無く腸などの消化器官だけで生きてたんです!
進化の過程で、脳は後からできたんです!
現代でも脳が無く消化器の機能のみを持つ生き物がいますが、その中で皆さんがよく知ってるのがミミズ!
それとは逆に、9つも脳を持った生き物がいます。
それはタコ。
8本もの足がからまず器用に自在に動かせるのは、それぞれの足に「脳」があるからだそうです。
そして本体の脳と合わせて9つ!
それぞれの脳が人のように発達してたら、この世の中、とってもすごいことになってたでしょうね?
話は逸れたが、元に戻って!
腸は脳からの指令がなくても働くことができる力を持っており、しかも他の消化器と協調して働くなどするため『第二の脳』と呼ばれています。
しかも『腸内細菌のバランスが良いと、健康の維持や向上につながる』言われるだけで無く、今では『心の健康のも良い』こともわかっています。
腸の健康には、超〜気をつけないとですよね!
当院に通う子が元気で長生きしてる秘訣は『日々、腸の健康に気を配っている』ここにあったんです。
腸の健康維持についての詳細は、来院した時に!