院長ブログ

平熱を知っておこう

2020.07.21

まだ口内炎を痛がっている、千葉県佐倉市の『若山動物病院』院長・若山正之です。
口内炎がひどいと、熱っぽくなる事もあります。
でも痛くても食べられちゃう、食欲が落ちないんです!

体温はヒトやワンチャン猫ちゃんなどでは一定に保たれている、これは誰もが知っていることです。
体温は体の中での食物が分解されて生まれる熱と、体の周囲に奪われる熱との均衡が保たれて調節されています。

体温は視床下部にある体温調節中枢により調節されていますが、その仕組みは結構複雑です。

発熱とは『個体の体温が正常な日内変動を逸脱して上昇している状態』を言います。
発熱は各個体により値が違う、つまり個体差があると言うことです。

発熱を起こす物質を『発熱物質』と言います。
発熱物質にはウイルスや細菌、真菌などの微生物や、それらから産生される物質があります。
これらを発熱物質が体の中に入ると免疫細胞が働きだし、様々な過程をたどり体温を上昇させます。

体温が上がることにより、体内に侵入した微生物の増殖が抑えられます。
免疫系の頑張るパワーが増すことも知られています。
そのため解熱薬は、体の感染防御機能を弱めてしまう事もあるため使用の際には注意が必要です。

健康な時に体温を測って、平熱を知っておくことが重要です!
また体温は測定する部位や測定方法、測定時刻などでも違いがあります。
そのため、なるべく同じ時間に同じ部位、同じ方法で測定します!
でも、これってなかなか難しいですよね!

まず最初は、熱を測る習慣を作ることからはじめましょうね。
具合悪そうだったら、熱を測って見ることです!

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