院長ブログ

目ヤニが

2020.12.20

目がウルウルして、目の周りがグチャグチャしている子猫がいます。
いわゆる結膜炎です。
結膜炎は「結膜」という眼球のまわりの膜が充血し、腫れ上がる病気です。

症状が見られるのは片目の場合もありますが、多くは両目です。
悪化するとドロドロした膿っぽい黄色い目ヤニが出て、それがガビガビに固まり目の周囲に塊としてくっついています。

結膜が腫れ上がったり、目ヤニがひどいと痛さから目を開かなくなってしまいます。
また不快になった眼を気にして、前足で擦ることもあります。
その場合には、前足が涙や目ヤニで汚れています。

くしゃみや鼻水が出て、ヒトの風邪に似ていることもあるため「猫風邪」とも言われます。

ただ猫風邪の原因は、多々あります。
そして原因によっては治療方法が異なるため、検査をする方が治りは早くなります。
検査は、結膜と喉の奥から綿棒で採取した検体を検査機関に送ります。

この子は、クラミジア感染症でした。
クラミジアは、感染した猫のウンチや口、鼻、眼からの分泌物から感染します。

多頭飼育している場合には、感染の蔓延を防がなくてはなりません。
もし治療の甲斐あって治っても、感染した猫ちゃんと接触してしまうと感染のリサイクルとなってしまいます。
そうならないためにも、感染している猫ちゃんを隔離しておく必要があります。

クラミジアはヒトにも感染するので、注意が必要です。
またクラミジア症は、ワクチン接種で予防できます。

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