院長ブログ

首が痛〜い

2019.12.03

「酒に酔った感じみたいな歩き方で、転んだり起き上がったりなんです。」
「首を曲げないんです!」
「歯磨きが急に出来なくなってしまったんです。」
「今まで良い子だったのに、目薬しようとて頭を触ったら噛まれちゃったんです。」

この症状は、首痛!
しかも結構痛いんでしょうね。
早々に検査です!
結果は、環軸(カンジク)亜脱臼

「首の骨がズレて神経を痛めちゃってるんですよ!」です。
「首が脱臼?」
レントゲン写真に合わせて図を書いて説明です。

首の骨を頸椎と言いますが、この頸椎は7個の骨からなっています。
この首の上から1番目の骨と2番目の骨がズレて不安定な状態になっています。
1番目の骨を「環椎」が2番目を「軸椎」と言います。

動物は頭を上下左右に大きく動かすことができます。
頭を左右に回すことができるのは、特別な形をしている環椎と軸椎によるものです。
三番目(第三頸椎)以降の骨はほぼ同じ形をしており、この骨から下の首の骨により首を曲げたり反らしたりができます。

1番目の骨である「環椎」と2番目の「軸椎」の間がズレて不安定になると、頸椎の中を通る脊髄に圧迫や損傷が起こってしまいます。

脊髄は脳から手足などの全身に、命令を伝える役目をしています。
その伝達する経路にトラブルが起こると、手足の力も弱まり歩けなくなってしまいます。
またオシッコやウンチも、うまく出来なくなったりもします。

軽症の場合は首にコルセットを巻き安静にし、消炎剤などを使った内科的治療を行います。
重度の場合、手術により首の骨を固定します。
そうならないためにも、早期発見が絶対に必要です!

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