院長ブログ

急に吐き出した

2019.06.03

ワンちゃん猫ちゃんは、ヒトに比べて吐くことが多い動物です。
ガッついて食べた後に吐いたり、空腹や車酔いで吐くなど一時的なものと、肝炎や腎炎、膵炎などで吐くなど一歩間違えば重症化し命に関わる場合もあります。

嘔吐は、生体の防衛反応の一つです。、
まず何を食べたか,質の悪いモノや脂肪分の多くモノ、フードの変更や拾い食いしなかったか,トイレのシーツやオモチャなどを食べていなかったかなど、原因を探す必要があります。
しかし吐いたモノだけをみて、原因を特定してはダメな場合もあるので注意が必要です。

急性胃炎の症状は、突然の嘔吐から始まります。
また熱が出ることも腹痛になることもなく、ぐったりすることもあまりありません。
吐くとスッキリするのか、その後は元気にしてることも多く動物病院に行く必要があるのかなぁ〜と思えてしまいます。
ただ幾度も吐いたり元気がなかったりする場合には、大きな病気が隠れている可能性がありますので、受診しましょう!

『嘔吐』とは、胃の中のモノが口から出てしまうことを言います。
これとは別に『吐出』と言って、食べたモノが食道を通過して胃に入る前に吐き出してしまう場合があります。
嘔吐と吐出は別のものですので、注意が必要です。

フードを与える前の早朝や夕方に、白い泡や黄色い液体を吐くことがあります。
他に症状がなく元気で食欲もある場合は『空腹が原因でおこる胃炎』であることがほとんどです。
この胃炎は『胆汁嘔吐症候群』とも言われ、胆汁が胃に逆流し胃の粘膜を刺激することにより起こります。
この場合は空腹時間を短くする工夫、たとえば食事の回数を多くすることで症状の改善が見られます。

草を食べて吐く子がいます。
猫ちゃんの場合、毛玉を吐かせるという理由から草を食べさせている飼い主さんもいます。
ワンちゃんの場合は散歩の途中で、ススキの葉っぱみたいなスーッと細長い草を食べる子がいます。
胸焼けするからとか言われますが、このような葉を食べて胃炎を起こすう子もいます。

吐いた後は、敏感になった胃にできるだけ刺激を与えないようなフードを与えます。
症状によっては、長期的な栄養管理が必要になる場合もあります。
そのため、水やフード与える工夫が必要になります!

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