息を吸ってぇ〜ハイ止めてッ!
2020.07.08
千葉県佐倉市の『若山動物病院」院長・若山正之です。
ヒトの病院じゃ自然で疑問にも思わない事を動物病院で行うと、とっても不自然になる事があります。
レントゲン写真を撮るときに、よく聞く言葉があります。
「息を吸ってぇ〜」
そして
「ハイ止めてッ!」
カシャ・・・
「ハイ息を楽にしてください!」
ハァーーー
当たり前のように、技師さんの言葉に従い呼吸をしますよね?
でも何でレントゲン写真を撮る時に、息を吸って止めなきゃいけないのでしょう?
それは、診断に役立つような綺麗で正確なレントゲン検査をに必要だからです。
レントゲン撮影じゃ「呼吸はとっても重要」なんです!
じゃ〜そんなに重要で必要な事なら、ワンちゃん猫ちゃんの世界じゃどうしてるんでしょう?
「息を大きく吸ってぇ〜」
って言っても、思うように息を吸ってはくれません。
「ハイ止めてッ!」
これも無理!無理です!
我々は、ワンちゃん猫ちゃんの呼吸に撮影タイミングを合わせるんです。
そのため私は
「息を吸ってぇ〜、ハイ止めてッ!」
って言いながら撮影してます。
それを知らずに、撮影状況を見たヒトは不思議に思うでしょうね。。。
そして「息を止めてくれるんですか?」とでも質問されそうです!
「ハイ、息は止めてくれませんよ〜!」
肺を写す時は息を吸っいるときに、お腹の撮影時には息を吐いたときに撮影します。
息を吸う事で肺が膨らみ、肺の中が見やすくなります。
また逆に、息を吐くことで肺が小さくなりお腹の中が見やすくなります。
レントゲン写真は洋服なんて透けちゃうんだから、脱がさなくて良いと思う方もいます。
しかし、これが不思議、、
服の文字や柄のプリントが、微かに写って見えることもあるんです。
それって、染料の成分なんでしょうかね。