院長ブログ
歯周病の治療にビタミンC
2020.06.30
千葉県佐倉市の『若山動物病院』の院長・若山正之です。
昨日に続き、歯周病治療でも使う『ビタミンC』の話です。
歯周病菌が作りだす酸は、口に中に活性酸素を作り出します。
この活性化酸素は、歯茎の細胞を壊していきます。
ビタミンCには、この活性化酸素を取り除く力があります。
またビタミンCは、歯をしっかり支えている「歯槽骨」の骨密度を高めます。
これは骨を破壊する細胞が増えるの食い止めようとする働きを、ビタミンCが持っているからです。
活性化酸素と「歯槽骨」が弱くなるのを抑えられれば、歯周病の進行を遅らせることもできます。
またビタミンCは、細菌などに対する抵抗力を高める効果もあります。
ビタミンCは、歯周病の予防にも有効な栄養素なんです。
しかしビタミンCを飲んでも、これらのパワーを十分に引き出す事ができません。
それは口からでは、血液中のビタミンC濃度が上がらないからです。
また水に溶けるビタミンは、大量に摂ったとしてもオシッコと一緒に体の外に出てしまいます。
しかし直接静脈内にビタミンCを点滴投与することで、口からより多くの量を体の中に入れてあげる事ができます。
このような理由から『高濃度ビタミンC療法』は、歯周病の治療と予防に効果があります。
歯周病は口の中だけの病気ではありません!
心臓疾患、呼吸器疾患、関節しっかんなどに関与します。
歯周病を治療し予防することは、病気の予防と健康の維持のために大切なことです。