スタッフブログ
将来のために
2022.10.28
千葉県佐倉の『若山動物病院』の看護師・千明です。
今日は生後7ヶ月齢のワンちゃんの避妊手術がありました。
 避妊・去勢手術の時に必ず確認しているのが口の中の状態です。
人と同じように、犬も猫もある程度の年齢になると乳歯から永久歯へと生え替わります。
 犬の生え替わりは生後約5〜7ヶ月齢でおこり、犬種や個体によって多少の差がありますが、
 だいたい生後6ヶ月齢をすぎた子のほとんどが乳歯から永久歯へと生え替わっています。
しかし、なかには乳歯が抜け落ちず、永久歯が生えてもそのまま残ってしまうことがあります。
 これを『残存乳歯』と言います。
赤丸で囲まれているところが残存乳歯です。
 
乳歯が抜けずにいると永久歯が正常な位置に生えてこず、歯並びが悪くなってしまいます。
 歯並びが悪くなると噛み合わせも悪くなるため、食餌をうまく噛むことができなくなったり
 歯で口腔粘膜を傷つけてしまったりすることもあります。
さらに、乳歯があることで歯同士がくっついてしまい、歯垢・歯石がつきやすくなり
 早期に歯周病をおこしてしまいます。
今日手術した子は、5本の残存乳歯がありました。
 
当院では、生後6ヶ月を目安に避妊・去勢手術をおこなっており、
 その時に乳歯が残っている場合には、手術時に一緒に抜歯をすることをオススメしています。
将来の病気リスクを減らすためにも、小さいうちから歯の健康には気をつけなければいけません。
お口のケアを始めるのに年齢は関係ありません!
 ちょっとでもお口が気になった時がケアを始める時です!
歯の健康は見落とされたり軽視されやすいですが、生きていくうえでとても重要です。
 小さな気づきと早めの対処で、少しでも長く、明るく楽しく幸せな日々を一緒に送りましょう!