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フケはかゆい!

2022.12.29

千葉県佐倉市の『若山動物病院』の千明です。

冬といえば「乾燥」の季節。
私は小さい頃から乾燥肌がひどく、毎年9月頃から全身の乾燥との闘いが始まります。
コロナが流行してからはこまめな手洗いとアルコール消毒の影響で手の乾燥が特にひどく、
ハンドクリーム重ね塗り+手袋をして一晩すごしても出勤1時間後には手のひらがガサガサになってしまうほど。

人の手

 

このガサガサの手を皮膚専用カメラで見てみると、角質がめくれ上がってしまっているのがわかります。

指先拡大

このように人の皮膚が乾燥するように犬や猫の皮膚も乾燥します。
しかし全身が毛に覆われているため皮膚の乾燥には気づきにくいのです。

 

犬・猫の皮膚の乾燥でよく見られる症状が「フケ」です。
実はフケには2種類あり「乾性フケ」と「脂性フケ」に分けられます。

「乾性フケ」は皮膚の乾燥が原因でおこるもので下の写真のようにサラサラとした白く細かな粉のように見えるのが特徴です。

乾性フケ

 

「脂性フケ」は皮脂の過剰分泌が原因でおこるもので下の写真のようにカケラが大きくベタベタとして皮膚や毛にくっつくのが特徴です。

脂性フケ

フケが出ている皮膚というのは、ターンオーバーの乱れにより皮膚のバリア機能が損なわれている状態です。
バリア機能が正常に働いていないと外部からの刺激に敏感になり、かゆみや炎症をおこしやすくなってしまいます。

 

乾性フケと脂性フケでは原因は違いますが、大切なのは皮膚の「保湿」をすることです。
皮膚の状態に合わせた保湿をすることで壊れたバリア機能を補い、フケ・かゆみを抑えることができます。

 

皮膚の症状は皮膚だけの問題ではなく、内因性・心因性の問題であることも多いです。
その子の全身状態をしっかりと見極め、治療・予防をしていきましょう。

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